【大垣市】インタビュー/2025年がラストイヤーとなる「21世紀の朝鮮通信使友情ウォーク」とは?

江戸時代に朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節団の朝鮮通信使。この朝鮮通信使が当時歩いた道のりをたどって交流するイベントが「21世紀の朝鮮通信使友情ウオーク」です。このイベントを通して、これまで日韓の参加者らが交流を重ねてきましたが、2025年の開催が最後となります。そこで今回は、有終の美を飾ろうとこの友情ウォークに参加する「十六町文化保存会」のメンバーにお話を伺いました。(取材日:2025年3月30日)

友情ウォーク

──「21世紀の朝鮮通信使友情ウオーク」とは、どのようなイベントなのでしょうか?

子安孝夫(※以下、子安):日韓の参加者らが韓国ソウルを出発し、ゴールである東京を目指すウォーキング交流イベントです。2007年から隔年で行ってきたのですが、参加者の高齢化などを受け、10回目を迎える今回が最後となります。

──このウォーキングイベントでは、大垣市内を通過するのでしょうか?

子安:はい。2025年3月9日(日)から韓国ステージがスタートし、2025年4月6日(日)より日本を横断する日本ステージが始まっています。大垣市内を通過するのは2025年4月13日(日)。この日はJR垂井駅からJR尾張一宮駅まで歩くルートとなっています。このルートは、分かりやすく言うと、美濃路)です。

※美濃路とは、岐阜県不破郡垂井町にある中山道垂井宿と愛知県名古屋市の東海道宮(熱田)宿とを結ぶ全長約58kmに及ぶ街道のこと。大名行列をはじめ、朝鮮通信使などにも利用される重要な街道だった。

友情ウォーク

──市民団体として参加するのは十六町文化保存会だけとお聞きしましたが?

子安:大垣市内にあります十六町は、江戸時代「中山道垂井宿」の助郷として、朝鮮通信使や大名行列などの荷物運びのお手伝いをしたことから、長年交流を続けてきた歴史があります。そのことから、今回のラストイヤーもご一緒することとなりました。

──一緒にウォーキングをするのですか?

子安:はい。当日のメンバーは代々受け継がれている手作り衣装や小物を身に纏って参加します。この衣装などは、実は紙でできているんですよ。

友情ウォーク

※資料提供:十六町文化保存会

──全てが手作りなのですか?

子安:そうなんです。過去に参加したメンバーが、韓国から訪れた人たちの衣装の華やかさに影響を受け、紙やススキで作ったんです。今でも交流イベントの際は大切に使用しています。

奥の細道むすびの地記念館

──すごいですね!こちらのウォーキングイベントは誰でも参加できるのですか?

子安:ウォーキングイベントに参加はできないのですが、沿道から歩いている様子を見ることはできます。2025年4月13日(日)午前10時30分前後に「奥の細道むすびの地記念館」周辺を歩いていますので、ぜひ、興味がある方は見学してもらえますと嬉しいです。

友情ウォーク

※十六町文化保存会メンバー:前列左から和田明生さん、和田昇さん、堀田利信さん・後列左から和田吉伸さん、吉川勝さん、子安孝夫さん、外村邦雄さん

──その他にも、十六町文化保存会は地域でも注目される活動をしているそうですね。

子安:はい。十六町文化保存会は、町内に眠っていたからくり人形を再生し、それを地域の大人や子どもに伝承する取組を行っています。こちらのからくり人形は、日本を代表するからくり人形師、故・後藤大秀さんの最後の作品となっています。今後も大切に地域の方々にお披露目していきたいです。

──最後に、記事を読んでいる読者に伝えたいことなどがありましたら、教えてください。

子安:ラストイヤーとなります「21世紀の朝鮮通信使友情ウオーク」。雨天時は一部内容に変更がありますが、お時間がある方はぜひ、沿道からその様子を見学してもらえると嬉しいです。

──ありがとうございました。

船町

10回に渡って行われてきたウォーキングイベント。通過する現地を訪れてみるのもいいですね。

イベント当日通過する「奥の細道むすびの地記念館」はこちら↓

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